数字にはさまざまな単位があり、企業などでよく使う単位と言えば「円」「人」「個」などが挙げられます。Excelでデータに単位を入れる場合、数字の後にそのまま任意の単位を入力すれば、セルに単位を表示させることができます。
データの数が1つや2つの場合は、この方法でも問題ありませんが、データが複数ある場合は手動で単位を入力するのは面倒です。また、手動で単位を入力してしまうとデータが文字列と判別されるため、数値の計算などができなくなってしまいます。
そんなときは「セルの書式設定」を利用してみましょう。この機能を使うことで、簡単に任意のセルの単位を変更できます。
Excelにおけるセルには、表示されているデータや数値とは別に、書式という要素があり、書式を変更することでさまざまな表示にすることができます。
「セルの書式設定」では、セルの色やフォント、文字の大きさ、枠線、表示位置などを設定できますが、この中の「表示形式」という項目を選ぶと、セルに入力されたデータに、任意の属性や単位を指定できます。通貨や日付、時刻など、ごく一般的な単位は分類の中にあらかじめ入っており、パーセンテージや数値では、小数点以下の桁数も設定することができます。また「○人」や「○個」など、独自に入力したい単位も任意に設定できます。
それでは実際に書式設定の表示形式を利用して、単位の変更をしてみましょう。例えば、セルに「人」という単位を入れる場合、まず設定したいセルを選んで右クリックし、「セルの書式設定」を選択します。
次に「表示形式」タブを選択し、「ユーザー定義」を選択します。右側には、あらかじめ登録されている表示形式が選択できるようになっていますが、一番先頭にある「G/標準」を選択し、「種類」の欄に「#"人"」と入力しましょう。これで、入力した数値の後に自動的に「人」が追加されます。
また、「#0"人"」と入力すれば、そのセル内のデータが0の場合は「0人」と表示されるようになります(指定しないと、0の場合数字部分が表示されません)。さらに「#,##0"人"」と入力した場合は、3桁ごとにカンマ(,)が自動的に入力され、1,000、1,000,000といった大きな数値が読みやすくなります。
"個"や"ケース"なども同様で、"人"の部分を"個"や"ケース"に変更するだけです。 複数のセルを一度に選択してから同様に書式設定を行えば、一度に複数のセルに単位をつけることもできます。ぜひ、一度お試しください。
このように書式設定を使いこなすことで、面倒な単位の変更や入力を簡単に行えるうえ、数値としての属性ももっているため、関数を使った計算もできます。セルの書式設定を利用すれば、面倒なデータ入力の業務もスムーズになります。この機能をマスターして、効率化につなげてみてはいかがでしょうか。