Excelで作業中のファイルを保存することなく終了してしまったことはないでしょうか? Excelで新規作成し、一度も保存しないで消してしまったファイルは、復元できる場合があります。
Excelで作業をしたものの自分で保存作業をしていないファイルについても、実は回復用ファイルが自動的に作成され、一時保存されています。ただし、自動保存は10分間隔で行われているため、作業時間が短い場合には回復用ファイルができていないこともあります。
「ファイル」から、「情報」→「バージョンの管理」→「保存されていないブックの回復」で表示されるファイルが回復用ファイルですから、開いて復元できます。そして復元したファイルは、「名前を付けて保存」で好きな場所に保存できます。
Excelで作業を行っている途中に、急に電源が落ちるなどして強制終了してしまうこともあるかもしれません。また、編集したファイルをうっかり保存しないで終了してしまうといったこともあるでしょう。Excelで既存の文書を編集中に強制終了してしまった場合や、上書き保存せずに終了してしまった場合にも、作業していたファイルを復元できる可能性があります。
既存文書を復元する場合は、まず該当するファイルを開きます。そして、「ファイル」から「情報」→「バージョン」のところに「(保存しないで終了)」と書かれているファイルがあれば、これを開くことで復元可能です。
Excelでデータが破損した場合、Excelをファイルの回復モードで起動させて修復ができる場合があります。
Excel起動後、「ファイル」→「開く」をクリックし、破損したファイルが保存されているフォルダを指定します。「ファイルを開く」のダイアログから該当ファイルを選び、「開く」の横の矢印をクリックして「開いて修復する」を選びます。
確認メッセージが表示されたら、作業内容を可能な限り回復するには「修復」を選びますが、一度やって修復できなかった場合には「データの抽出」を選んで値や数式を抽出します。
Excelで別ファイルとして保存すべきところを間違えて上書き保存してしまい、元に戻せなくなってしまうこともあるかもしれません。このようなときにも、「バージョンの管理」の機能を使って復元ができます。
まず、「バージョンの管理」の機能を使うには、自動保存の設定をしておかなければなりません。「ファイル」タブをクリックし、「オプション」→「保存」で「次の間隔で自動回復用データを保存する」にチェックを入れて時間(初期設定は10分間隔になっています)を指定しておきます。
自動保存されたファイルは、「ファイル」タブから「情報」の「バージョンの管理」のところにありますから、ここから復旧させたい日時のファイルを選びます。
Excelのデータが消えてしまっても、復旧が可能な場合がありますから、あせらずに対処しましょう。なお、上記の方法は、Excelのバージョンによっては対応していないこともあります。自分が使っているExcelではどんなデータ復旧方法があるのかを確認しておくとよいでしょう。